@概要
ファブレスは、「Fabrication-Less(ファブリケーション・レス)」の略語。
ファブレス企業は、自社で半導体を製造する工場(ファブ)を所有していない企業を指し、
代わりに、デザイン、マーケティング、およびブランディングなどの機能に特化し、
半導体チップの設計を行います。
ファブレスモデルは、半導体産業における製造上の特化と専門化の結果として生まれました。
半導体製造プロセスは非常に複雑でコストがかかります。
そのため、設計と製造を分離し、設計に特化した企業(ファブレス企業)と
製造に特化した企業(ファウンドリ)が相互に協力することで、
効率を向上させることができます。
ファブレスモデルは、半導体産業における競争力と
イノベーションを促進する一因となっています。
@ファブレスモデルの利点
1.リソースの集中化
ファブレス企業は、設計に主力を注ぎ、
自社の設計リソースを集中させることができます。
2.リスクの分散
ファブレス企業は、製造に関連するリスク
(例:生産ラインの資本投資、技術の進歩に対する対応)を
ファウンドリに委託することで、リスクを分散できます。
3.市場の迅速な対応
ファブレスモデルにおいて、設計から製造までのプロセスをファブレス企業と
ファウンドリが分担することで、市場ニーズに対する迅速な対応が可能になります。
4.選択肢の拡大
ファブレス企業は、ファウンドリに依存することなく、
複数のファウンドリとパートナーシップを結ぶことができ、
製造の柔軟性と選択肢が広がります。